炊飯器の選び方!チェックポイントはココ

日本の食卓に欠かせない「ごはん」を炊き上げる炊飯器。とっても身近な家電製品ながら、炊飯方式や容量、価格帯など様々な機種があり、自分にあった炊飯器に出会うのも大変です。毎日食べるごはんだからこそ納得の1台に出会えるよう、「IH」や「圧力IH」などの炊飯方式、メーカーごとの特徴、そして価格帯によって何が違うのかなどをご案内。ご自身のライフスタイルに合わせた機種選びに、ぜひお役立てください。

炊飯容量について

炊飯容量は、家族の人数や一度の食事でのご飯の量を考慮して選ぶことが大切です。さまざまな家電メーカーから、1合炊きから大家族向けのサイズまで、幅広いラインナップが提供されています。

通常、1合のご飯はお茶碗2杯分に相当します。例えば、4人家族の場合、1回の食事で1人あたり1~2杯のご飯を食べると考えると、1回の食事で2~4合のご飯が必要になります。さらに、冷凍保存やお弁当に入れる分も考慮すると、1回の炊飯量は4~5合程度が適切となります。したがって、4人家族の場合は4~5合炊きの炊飯器を選ぶと良いでしょう。

以下は、一般的な炊飯容量の目安です。

1~2人 1~3.5合
3~5人 5~5.5合
6人以上 8~10合(1升)

ただし、これはあくまで目安であり、個々のライフスタイルや食事習慣によって必要な容量は異なります。食事ごとに炊く方や、ご飯の量が少ない方、逆に多い方など、ご自身に合った炊飯容量を考慮しましょう。

炊飯器の種類について

マイコン式 「マイコン式」は古くから存在する加熱方式で、釜の外にあるヒーターを使ってお米を炊きます。容量が小さく、価格も比較的手頃なのが特徴で、一人暮らしや予算を抑えたい人に向いています。
IH式 多くの家電メーカーが「IH式」の炊飯器を提供しています。IH式は外釜にコイルを設けて内釜を発熱させる方式です。内釜が均一に加熱されるため、ご飯がムラなく炊き上がります。価格帯も幅広く、機能も豊富なので、自分のライフスタイルに合ったモデルを選びやすいです。また、「スチームIH式」もあります。スチームの力を利用してご飯を炊き上げる方法で、ふっくらとした食感を実現します。保温時にもスチームを使用するので、おいしさを長持ちさせることができます。
圧力IH式 IH式に圧力を加える機能が追加されたのが「圧力IH式」です。圧力をかけることで水の沸点が上昇し、高火力でお米を炊き上げます。短時間で炊けるため、忙しい時でも便利です。芯までしっかり火が通り、もちもちした食感を楽しむことができます。
ガス式 「ガス式」はガスを使用してお米を炊く方式です。直火で炊ける高火力が特徴ですが、設置場所にはガス栓が必要です。使用するガスの種類にも注意が必要です。都市ガスやLPガスなどに対応しているか確認しましょう。

内釜の素材について

ごはんのおいしさに影響を与えるのは、内釜の素材です。そのため、製品によって内釜の素材にこだわりを持っているものが多くあります。

鉄釜 炊飯時間が短縮され、お米の栄養素が逃げにくいとされる「鉄釜」。全体的に火が通りやすく、炊きムラがなくふっくらとしたごはんが炊き上がる特長があります。
ただし、鉄製なので釜の重さがかなりあり、洗う際には重たく感じることがあります。鉄釜を選ぶ際は、実際に内釜を持ってみて重さや使い勝手を確認することがおすすめです。
銅釜 銅釜は熱伝導率が高く、内釜全体を均一に加熱することができます。そのため、炊きムラのないふっくらとしたごはんが炊き上がります。
炭釜 IH式との相性が良いとされる「炭釜」。炭釜は熱伝導率が高いため、「火力が強まる」という特長があります。また、炭の遠赤外線効果も加わり、お米の旨味を存分に引き出すことができます。
ただし、炭素材を使用しているため、取り扱いには注意が必要です。衝撃を受けると欠けたり破損したりする可能性があるので、慎重に扱いましょう。
土鍋釜 土鍋釜は高い蓄熱効果と遠赤外線効果により、「ふっくらとしたもちもち食感のごはんが炊き上がる」という特長があります。釜が熱されるまで時間がかかりますが、熱された後は高温を長時間保ちます。そのため、「はじめちょろちょろ中パッパ」を可能にする内釜として注目されています。
アルミ釜 主にマイコン式炊飯器に使用される「アルミ釜」は、熱伝導率が高いため、全体を均一に温める加熱方式に適しています。軽量で加工しやすく、コストもかからないため、低価格帯の製品に多く採用されています。
ダイヤモンド釜 ダイヤモンド釜は熱伝導率や断熱性・蓄熱性に優れています。強い火力で内釜全体を加熱し、ふっくらとしたごはんを炊き上げます。軽量で耐久性にも優れているため、長く愛用することができます。

各メーカーの特徴

象印(ZOJIRUSHI)

象印は、数々の人気炊飯器を生み出してきたブランドです。圧力IH式やIH式、そして手頃な価格のマイコン式など、さまざまな製品を提供しています。一部のモデルでは、「ローテーションIH構造」が採用されています。これは、底部に複数のヒーターを配置することで、かまどでの炊き方に近い「炎の揺らぎ」を再現しています。これにより、激しい対流が生まれ、ご飯が均等に加熱され、ふっくらとした大粒のご飯が炊き上がります。
また、象印の炊飯器は保温や再加熱などの機能も充実しています。一部のモデルでは、最長40時間もの保温時間を実現する「極め保温」機能が備わっています。蒸気を封じ込めることでご飯の水分を保ち、乾燥を防ぎます。さらに、「わが家炊き」機能を搭載したモデルでは、前回の炊き方を記憶し、ユーザーの好みに合わせて炊き上げることができます。

タイガー(TIGER)

タイガーは、電気ポットやホットプレートなどの調理家電を得意とするブランドです。その中でも、特に注目すべきは、高い火力と柔らかい泡立ちを利用した「土鍋ご泡火炊き」です。この方法では、内なべには本物の土から作られた高い蓄熱性を持つ「本土鍋」が使用されています。最高温度が約250度にも達する高温でご飯を炊くことで、お米の旨みが存分に引き出された美味しいご飯が炊き上がります。

三菱電機(MITSUBISHI)

三菱の炊飯器は、炭釜に特にこだわりがあります。その特長の一つは、炊き立てだけでなく「冷えてもおいしい」という点です。三菱の一部機種には、本炭釜を使用した製品があります。この炭釜では、炭がまるごと発熱体となるため、内釜全体が一気に発熱します。炭の遠赤効果も加わり、お米の芯までしっかりと火が通ります。また、銘柄別炊き分け機能や料理に合わせてご飯の炊き具合を調節する「炊き分け名人」機能など、お米をよりおいしく炊き上げるための機能が充実しています。

日立(HITACHI)

日立の炊飯器は、機能性とご飯のおいしさで高い評価を得ています。特に、圧力炊きとスチーム蒸らしを組み合わせた製品が人気です。この2つの組み合わせにより、外側は硬く内側は柔らかい食感を実現します。特にスチームのコントロール性能が高く、お米の乾燥を防ぎながら、圧力を加えることで芯まで加熱することができます。

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)

アイリスオーヤマの炊飯器は、高性能な機能をリーズナブルな価格で手に入れることができます。さらに、一部の機種にはアイリスオーヤマならではの特別な機能も備わっています。例えば、玄米や雑穀米など、さまざまなお米に合わせておいしく炊き上げることができる「ヘルシーメニュー機能」や、糖質を抑える「低糖質機能」などが搭載されています。さらに、煮込み料理や炊き込み料理を作ることができる「調理機能」や、炊飯時間を短縮できる「早炊き機能」、そして電気代を節約できる「省エネ機能」など、多彩な機能が充実しています。

炊飯器の買い替え時期って?

炊飯器を新しくするタイミングは、多くの人が「値段が下がったときに買おう」と考えているかもしれません。しかし、現在使用中の炊飯器が突然故障する可能性もあるので、買い替えを検討する際には早めに行動することが重要です。例えば、炊飯器や炊いたご飯から不快な臭いがする場合が挙げられます。もし毎回しっかりとお手入れしていて、お米に問題がないのにも関わらず臭いがする場合は、炊飯器の寿命が近い可能性があります。また、「炊飯時に異常な音がする」という場合も注意が必要です。取扱説明書を確認して、お知らせ音以外の異音がする場合は、故障している可能性が高いです。そのような場合は買い替えを検討することが賢明です。

PAGE TOP