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ゴミ屋敷に住むA子さんVSプロの掃除屋!

近年、問題視されているゴミ問題。1年間に出るゴミに量は4000万tともいわれています。毎日生活していく上で、必ずでるゴミ。ゴミといえばいらない物、捨てる物という解釈になりますがいわゆるこのゴミを捨てない人が多くいることをご存知でしょうか?大量に匂いを放つ生ゴミ(食品などのゴミ)、食品を入れるケース類をはじめ衣類、紙類、缶類など多種多様のゴミに囲まれて暮らしている人がいます。なぜ、ゴミを捨てることができないのか?今回は、自分で片づけることが困難でゴミに囲まれて暮らしていた女性に片づけを依頼されたプロの業者の話を綴ってみようと思います。

これはゴミじゃない!?なぜ捨てるのか?


一人暮らしをはじめて1年、毎日片道30分の会社に通うA子さん(26歳)。見た目は、小奇麗で真面目そうな印象のA子さん。話し方も所作も不潔に感じるところは見当たらない。そんな彼女が直面している出来事に誰が気づくことができるだろう。オートロックのワンルームマンションで家賃は平均より少し高いくらいに住んでいる。
社会人になって2年目。仕事も恋も遊びも楽しい普通の20代のA子さんですが仕事から家に帰ると何も手がつかず、コンビニで買った夕飯を食べ、そのまま寝て起きて仕事に行く。毎日がその繰り返しというところまでは、一般的によくある普通のOL生活だ。彼女にとっての生活は、ゴミを捨てないということ以外は至って普通の26歳女子なのだ。そんな彼女に好きな男性ができたという。今まで一人で暮らしていて彼女なりの不自由のない生活から好きな男性ができた変化によって、生活の改善を余儀なくされたのだ。「部屋を片付けよう」そう思った時には、一人ではどうしようもないくらい溢れかえったゴミが
家じゅうに散乱していた。なぜそこまで彼女は、ゴミを捨てようと思わなかったのか。A子さんに依頼されて部屋を訪れた掃除屋は、まず彼女に質問した。
確認作業として、いるものといらないものにわけることは可能ですか?との質問に彼女はNOと答えた。では、部屋にあるものはすべて必要なものですか?との質問にも彼女はNOと答えた。どうしたいのか?片づけたいのにどうしていいのかわからない。それが彼女の答えだった。部屋にあるゴミ(に見えるもの)は、洗濯していない衣類、そこらじゅうに恥ずかし気もなく散らばった下着類。食べ残したコンビニ弁当の容器。飲み終わった飲み物の容器類などである。普通は、業者に依頼したところでまずコンビニの容器やドリンク容器などは捨てる物としてゴミと認識するが彼女にとってはゴミではないようだ。「だって、また使えるじゃない?」「まだ使えるじゃない?」繰り返し彼女からでるのはその言葉だった。

ゴミと認識してもらう説得へ


A子さんのように、すべての物に愛着や執着があるのは稀ですが言い方を変えれば日本古来からある「もったいない」精神であり、そのこと自体は良い行いとされている。彼女に物を捨ててもらうという行為はとても酷なことなのかもしれないがそれでは家が片付かない。ここで、言い方を変えることにした。
「この先1週間以内に使うものと使わないものに分けることは可能ですか?」
それなら出来るという答えが返ってきた。おおざっぱではあるが、食品容器や生ごみ類は分類に成功した。まだ使えるけれど、すぐに使わないのであれば一旦捨てようという説得に応じてもらえたのだ。そこから少し足の踏み場ができ、少しずつではあるが彼女の心にも変化ができてきた。手放すという踏ん切りがついたようだった。使い終わった化粧品の容器や、包装紙類、衣類などの梱包用紙などもゴミという認識になっていくことができた。続いて衣類など。これは、個人の価値感であるため説得はかなり困難なものだ。洗濯をしないA子さんは、次々に新しいものを買い足し、古いものは積み重ねていくスタイルである。その積みあがった衣類の上で寝起きをしていた。本来であれば、すべて捨ててしまいたい衝動に駆られるようなものばかりではあったが彼女にとってそう簡単にはいかない。「この中にいらないものはありますか?」答えはもちろんNOである。「ではこの中で、自分で洗濯しようと思うものはありますか?」彼女は首をかしげて黙ってしまった。自分で洗濯をしてまで大切なものはほぼなかったのだ。もちろん、洗濯をすれば全てまだ着れる衣類ばかりである。(下着類を除いて・・・)
彼女は、ここ最近購入した衣類数点を除いてしぶしぶ分類をはじめたのだった。

ゴミを捨てることができないA子さんの生い立ち


話は逸れますが、A子さんが片づけを始めだしたところで少しずつ生い立ちなどを話してくれた。一人暮らしを始める前は、祖父母にとても大切に育てられてきたこと。いつも片づけや洗濯は祖母がしてくれていたことなどである。両親とは幼いころに離れて住んでいるらしかった。一人暮らしを決めたのは就職を期に自立したいと彼女の心に芽生えたことからである。老いた祖父母が彼女の家を訪れたのは一人暮らしを始めて1度きりだったという。連絡は常にとっていたそうだが、やはり慣れない仕事をし帰ってきて一人でいるうちに最初のころは、気を張って自炊もしていたがいつのころからか「まぁいっか。どうせ一人だし」という気持ちが芽生えてきたそうだ。普通なら彼女のような暮らしでも何度か掃除や片づけはするものだと思う。彼女がそうしなかったのは、物に囲まれた安心感を得ていたからではないだろうか。さみしさを紛らわす方法は、人それぞれだ。テレビを見たり、友人と電話をしたり、インターネットやSNSでつながりを求めたり、ゲームをしたり、本を読んだり。彼女はそのどれもしない人だった。趣味はありませんと毅然とした態度で言うA子さんにはむしろ、さみしさとは無縁かとも思わせた。毎日増えていく「物」に囲まれていることこそが彼女にとっての趣味ではないかと思った。

いよいよ片づけ終盤に突入!


最初、A子さんから片づけの依頼を受けた時にはある程度のゴミの処分と、分類、そして掃除というイメージだった。だが、そんな容易い作業で終わらなかった片づけがだんだん終わりに差し掛かった。まず、ゴミと認識してもらうところから始まり、分類し、まとめるところまではほぼ完了といったところで、ほとんどの物が家の中から搬出されようとしていた。
ふとA子さんの顔に目をやると、目には少し涙が浮かんでいた。嬉しさや喜びといったような感じではなく、やはり寂しさと後悔のように感じられた。もし、寂しさと後悔だけで終わってしまってはまたこれからも同じことが繰り返され、A子さんの部屋に大量の物(ゴミ)が蓄積されると思われた。
そこで、少し話をすることにした。A子さんが片づけようと思ったきっかけでもある好きな男性の話だ。その彼とは、まだお付き合いをしているという関係ではないようだが毎日職場で顔を合わせて昼食を共にし、時々仕事帰りにデートをするという。そのような関係が3週間前から始まったらしい。彼の話をしているA子さんは期待や希望でいっぱいのキラキラした恋する女性だった。片づけをしている間、よく身の上話をしてくださるお客様がいらっしゃるのですが、このように恋の話に花を咲かせることも少なくはない。今後の生活に夢や希望でいっぱいにしてもらいたい。そのための、「今・現在」なのだから。
私たちのような片づけのプロと呼ばれる業者は、日本中にも多くいらっしゃいます。多種多様なやり方で、日々お客様のお役にたてるよう努力を惜しまない業者です。今回のA子さんのようなお客様も、少なからずいらっしゃいます。片づけは、愛着のあるものとの別れであると共に未来への希望の扉をたたく出会いなのです。ただ、片づけをし掃除をしスッキリしていただくことだけが仕事ではないのです。今回のA子さんのように、捨てたくないものを捨てて片づける行為は、すごくご本人にとって勇気のいることだったと思います。その勇気を称え、背中を少し押してあげることこそが私たちプロの掃除屋にとっての本当のお手伝い、本来の仕事といえるのです。
A子さんが、この先、恋や仕事に迷いまた物に囲まれる生活をしてしまうこともあるかもしれません。そのときは、また一緒に悩んだり、一緒に片づけていくことでA子さんの未来を応援していけたらと思います。また・・・ということがないように永遠に幸せになっていただければ一番うれしいですが。全ての片づけが終わり、最後にA子さんは「今日はありがとうございました!」と玄関で見送ってくれました。その笑顔を心に、私たちは今日も困った人のところへ足を運んでいくのです。

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